保健師女性

保健師 eye’s 2020年11月
腰痛の予防

腰は体の要です

ご自身や周りに、腰を痛めている方はいませんか。日本人が訴える自覚症状において、最も多いのが腰痛です(厚生労働省「国民生活基礎調査」)。そこで、今回は腰痛の予防について、お伝えします。

このような時、腰に負担が掛かっています

・同じ姿勢(座った作業も含む)を、長時間続けているとき

・前かがみや中腰の作業、重い物を持つ作業

・事故などで、腰に大きな衝撃を受けたとき

・重労働や運動のしすぎ

心当たりがある場合は特に、腰痛の予防を心がけましょう。

腰痛の予防対策

  • ① 姿勢をコントロールしましょう。
    ・ 日頃から背筋を伸ばし、正しい姿勢を保つ。
    ・ 腰への負担が大きい前かがみや中腰をなるべく避ける。
    ・ 時々軽いストレッチを行うなど、長時間同じ姿勢をとらない。
    ・ 重い物を持ち上げるときは、荷物を体に近づけてから持つ。
  • ② 腰痛体操を行い、腰痛を起こしやすい体を改善しましょう。
    腰回りの筋肉強化と下半身の柔軟性を高めることが大切。
  • ③ 適正体重(BMI18.5~25未満)を維持しましょう。
    体重が重くなると腰への負担が増加。
  • ④ 腰を温かく保ちましょう。入浴も腰痛予防に効果的です。
    血行が改善し、筋肉が柔らかくなる。

腰痛体操

無理をせず、自分のペースで行いましょう。また、痛みなどの症状がある場合は、医師に相談してから行いましょう。

腹筋体操(10回ずつ)
  • ① 仰向けに寝て軽く膝を曲げ、手を太ももの上に置く。
  • ② お腹に力を入れ上半身を起こし、5秒間キープ。
  • ③ ゆっくり元に戻す。
背筋体操(10回ずつ)
  • ① うつぶせに寝て、下腹部に枕を挟む。
  • ② 背中に力を入れ上半身を起こし、5秒間キープ。
  • ③ ゆっくり元に戻す。
腰・背中のストレッチング(10回ずつ)
  • ① 仰向けに寝て、片ひざを両手で抱える。
  • ② 片ひざを胸の方に引き寄せ、10秒間キープ。
  • ③ ゆっくり元に戻し、反対側も同じように行う。
太もも裏側のストレッチング(10回ずつ)
  • ① 仰向けに寝て片方の股関節を曲げ、膝の裏を両手で支える。
  • ② ひざの曲げ伸ばしをし、ひざが最も伸びた位置で動きを止め、10秒間キープ
  • ③ ゆっくり元に戻し、反対側も同じように行う。

※出典元【ロコモチャレンジ!推進協議会ロコモパンフレット2015年度版】

腰痛が起こった時は…

ぎりぎりまで我慢をして作業を続けていると、重症化し回復が遅くなります。また、内臓疾患や精神・心理的ストレスが原因になっていることもあります。早めに医療機関で原因を確かめ、早期に治療をしましょう。