保健師 eye’s 2020年9月
忘れた頃にやってくる、結核
9月24日から9月30日は、結核予防週間です
電子顕微鏡で見た結核菌
提供:米国立アレルギー感染症研究所
結核は昔の病気だと思われがちですが、今でも日本国内で年間15,000人以上の新しい患者が発症し、約2,000人の方が命を落としています。
結核は、病気の治療や予防法などがある程度、確立していますが、どの年代の方でもかかる油断できない病気です。
結核とは、どんな病気?
結核菌が人から人に感染することにより、主に肺に炎症が起きる病気です。
発病すると多くは、咳やタン、微熱などの症状が出ますが、風邪とよく似ているため発見が遅れることがあります。
以下のいずれかに当てはまる場合は、早めに受診しましょう。
- タンのからむ咳が2週間以上続いている
- 微熱や身体のだるさが2週間以上続いている
どのように感染するの?
菌を出している肺結核患者の咳やくしゃみなどの「しぶき」と一緒に結核菌が空気中に飛び散り、これを吸い込むことにより、周りの人に感染が広がります(空気感染)。
症状が無くても健診で、年に1回、胸部レントゲン検査を受けましょう!
症状が無くても健診で、
年に1回、胸部レントゲン検査を受けましょう!
結核菌を吸い込んでも、健康なときは免疫の働きが結核菌を抑え込むため、発病しません。身体に残った結核菌は、免疫力が落ちたときに発病する可能性もあり、定期的に健診で確認することが大切です。
予防や対策は?
①健康的な生活が免疫力を高め、結核の予防につながります。
免疫力を高める“健康的な生活”
- ・適度な運動
- ・十分な睡眠
- ・バランスの良い食事
- ・タバコを吸わない
②早期発見・早期治療が重症化を防ぎ、周囲への感染予防につながります。 定期健診と早めの受診は社会のマナーです。
②早期発見・早期治療が重症化を防ぎ、周囲への感染予防につながります。
定期健診と早めの受診は社会のマナーです。
③咳やくしゃみが出るときは、咳エチケットを心がけましょう。
結核と診断されたら、医師の指示通りに毎日きちんと薬を服用することが大切です。
結核に関するご心配については、お近くの保健所にご相談ください。